総務省

ログアウトした編集者のページ もっと詳しく

総務省(そうむしょう、: Ministry of Internal Affairs and Communications略称: MIC[注釈 1])は、日本行政機関のひとつ。行政組織地方自治公務員制度選挙政治資金情報通信郵便統計消防など国家の基本的諸制度を所管している[注釈 2]

総務省設置法第3条第1項に規定する任務を達成するため、行政組織地方自治公務員制度選挙政治資金情報通信郵便統計消防など、国家の基本的な仕組みに関わる諸制度、国民の政治活動・経済活動社会活動を支える基本的なシステムを所管する。2001年(平成13年)の中央省庁再編によって、総務庁郵政省自治省が統合されて設置された。ちなみに「総務省」という名称は、戦後GHQによって解体・廃止の危機に瀕した内務省が、組織解体を阻止するために考案した新名称案の一つである[注釈 3]国家行政組織法別表第1では、総務省が各省の筆頭に掲げられており、閣僚名簿においても原則として総務大臣内閣総理大臣の次に列せられる。総務省は全国の地方公共団体に対して強い影響力を保持しており、2020年(令和2年)10月1日現在、都道府県庁には部長級以上を44名(うち副知事が9名)、次長などを7名、課長などを59名出向させているほか、市町村には部長級以上を77名(うち副市長が27名)、次長などを6名、課長などを18名出向させている[3]。また、全国の都道府県知事のうち14名が総務省出身である[4]

設置当初、英文正式名称は「Ministry of Public Management, Home Affairs, Posts and Telecommunications」(公共管理・内務・郵便・遠隔通信省)、英文略称は「MPHPT」であったが[5]2004年(平成16年)9月10日から、現在の英文正式名称「Ministry of Internal Affairs and Communications」(内務・通信省)、英文略称「MIC」にそれぞれ変更された[6]。理由は「長すぎて分かりにくい」との意見があったことや[注釈 4]、一つの組織としての一体性を醸成していく必要があったためである。

2005年(平成17年)4月1日から、省の理念のアピールおよび職員の一体感を醸成していくことを目的として、シンボルマークを制定するとともに[7]、「実はここにも総務省」というキャッチフレーズを策定した[8]。シンボルマークはヴィヴィッドオレンジで描かれており、四角形が日本の国土を表現しており、そこから飛び出していく球体は、総務省の姿を表現している。2014年(平成26年)1月21日、キャッチフレーズは「くらしの中に総務省」に更新された[9]。また、広報誌として「総務省」を月刊で発行している[10]

2022年(令和4年)現在、総務省の総合職事務系職員(キャリア事務官)の採用は一本化されておらず、「行政管理・評価」(旧総務庁)、「地方自治」(旧自治省)、「情報通信(ICT)」(旧郵政省)の3つの区分に分かれている[11]。また、総務事務次官には旧自治省出身者が最も多く就いている。

総務省の設立に関与した元内閣官房副長官石原信雄は、総務省は組織規模では巨大官庁なので「戦前内務省を彷彿とさせる」といった見方も出ていたことに対して、「戦前の内務省は、ずば抜けた権限を持つマンモス官庁だったが、(中略)なかでも警察力を握っていることがスーパー官庁としての決定的な要素だった」とし、総務省は旧内務省のようなパワー官庁ではないと語っている[12]政治学者飯尾潤は、総務省を「自治省が単独での生き残りが難しいと判断して、総務庁という弱小省庁を吸収してできた省庁」だとしている[13]

[14][15]

上記の総務省設置法第3条第1項に規定する任務を達成するため、同法第4条第1項は計96号の所掌事務を規定している。具体的には以下の通りである[18]

一般に、総務省の内部組織は法律の総務省設置法、政令の総務省組織令および省令の総務省組織規則が階層的に規定している。

日本学術会議2005年4月1日、内閣府に移管された。

総務省の地方支分部局には以下の4区分がある。

前身は管区行政監察局。国の行政機関政策評価、業務実施状況の評価および監視、独立行政法人地方公共団体の法定受託事務の実施状況の調査、各行政機関・地方公共団体の業務に関する苦情の申出についてのあっせん、行政相談委員地方自治および民主政治の普及徹底、国と地方公共団体および地方公共団体相互間の連絡調整など、総務省設置法第4条に列記された所掌事務のうち、第16号から第22号までに掲げる事務を所掌する。

前身は地方電波管理局(1985年から地方電気通信監理局)。不法無線局の取締り(無線局の周波数逸脱運用を含む。ただし職員は特別司法警察職員ではないので、日本の警察と共同で取締る)や無線局・放送局・有線放送の許認可および検査、電波伝搬(伝播)路指定の許認可、高周波ウェルダーなどの高周波利用設備の許可、無線従事者免許証や無線局免許状の発給、インターネットサービスプロバイダーなどの電気通信事業者に係る許認可、地方公共団体の情報通信インフラ整備の支援、情報通信分野の研究開発や同分野に関わるベンチャー企業の支援、信書便事業の民間開放に伴う許認可など、総務省設置法第4条に列記された所掌事務のうち、第57号から第66号まで、第68号から第70号まで、第75号、第91号および第96号に掲げる事務を所掌する。

公正取引委員会2003年(平成15年)4月9日内閣府の外局に移行された。

総務省が所管する独立行政法人は、2022年4月1日現在、情報通信研究機構郵便貯金簡易生命保険管理・郵便局ネットワーク支援機構および統計センターの3法人であり、全て総務省単独所管である[20]統計センター行政執行法人であり、役職員は国家公務員の身分を有する。

総務省が所管する特殊法人は、2022年4月1日現在[21]、次のとおりである。

2022年4月1日現在、総務省が所管する特別民間法人は次の4法人である[22]

地方共同法人(地方公共団体が主体となって業務運営を行う法人、計3法人)

国および地方公共団体が共同して運営する法人 1法人

地方公務員共済組合(計17法人)

公立学校共済組合は文部科学省が、警察共済組合警察庁が所管する。

2022年度(令和4年度)一般会計当初予算における総務省所管歳出予算は、16兆4624億798万4千円である[2]。組織別の内訳は、総務本省が16兆4318億9588万2千円、管区行政評価局が72億8525万1千円、総合通信局が111億3256万7千円、公害等調整委員会が5億5006万9千円、消防庁が115億4421万5千円となっている。本省予算のうち地方交付税交付金が15兆6558億3865万8千円、地方特例交付金が2267億円と大半を占める。

総務省は、内閣府および財務省と交付税及び譲与税配付金特別会計を共管する。また、国会、裁判所、会計検査院、内閣、内閣府、デジタル庁、復興庁、総務省、法務省、外務省、財務省、文部科学省、厚生労働省、農林水産省、経済産業省、国土交通省、環境省および防衛省所管[注釈 8]東日本大震災復興特別会計を共管する。

一般職の在職者数は2021年7月1日現在、総務省全体で4,569人(男性3,461人、女性1,108人)である[23]。本省および外局別の人数は本省が4,368人(男性3,289人、女性1,079人)、公害等調整委員会33人(男性25人、女性8人)、消防庁168人(男性147人、女性21人)となっている。

行政機関職員定員令に定められた総務省の定員は特別職1人を含めて4,733人(2022年9月30日までは、4,762人)であり[1]、うち公害等調整委員会の定員(事務局職員の定員)は、36人となっている。公害等調整委員会を除く、本省および消防庁の定員は省令の総務省定員規則に定められており、本省4,523人(2022年9月30日までは、4,552人)、消防庁174人となっている[24]

2022年度一般会計予算における予算定員は特別職25人、一般職4,732人の計4,757人である[2]。機関別内訳は総務省本省が2,618人、管区行政評価局726人、総合通信局1,199人、公害等調整委員会40人、消防庁174人となっている。特別職について、予算定員と行政機関職員定員令の定員に大きな差異があるのは、行政機関職員定員令の定員には、大臣、副大臣、大臣政務官、公害等調整委員会委員、地方財政審議会委員などを含まないためである。

総務省の一般職職員は非現業の国家公務員なので、労働基本権のうち争議権と団体協約締結権は国家公務員法により認められていない。団結権は認められており、職員は労働組合として、国公法の規定する「職員団体」を結成し、若しくは結成せず、又はこれに加入し、若しくは加入しないことができる(国公法第108条の2第3項)。消防庁の職員も団結権を否認されていない。

2021年3月31日現在、人事院に登録された職員団体の数は単一体3、支部19となっている[25]。組合員数は1,361人、組織率は36.9%。主な労働組合は総務省人事・恩給局職員組合、全行管職員組合(全行管)、全自治職員組合、全情報通信労働組合(全通信)および統計職員労働組合(統計職組)である。人事・恩給局および統計局が旧総理府の系譜を引くことから、人事・恩給局職組と統計職組は内閣府の旧総理府関係組合とともに連合体である総理府労連を形成している。総理府労連、全行管および全通信は国公労連全労連系)に加盟している。

一般職の幹部は以下のとおりである[26]

2022年(令和4年)6月28日

放送法(右3法を吸収統合:有線テレビジョン放送法 - 有線ラジオ放送法 - 電気通信役務利用放送法) - 電波法 - 有線放送電話法 - 電気通信事業法 - 放送大学学園法

電波法(無線) - 有線電気通信法(有線)

通信の秘密守秘義務) - 著作権公衆送信権) - プロバイダ責任制限法 - 特定電子メール法 - 青少年ネット利用環境整備法

サイバーセキュリティ基本法 - 不正アクセス禁止法

無線従事者無線従事者免許証無線局免許状) - 基幹放送普及計画 - 基幹放送用周波数使用計画 - 基幹放送局根本基準 - マスメディア集中排除原則

情報通信法案

総務省(国際戦略局 - 情報流通行政局 - 総合通信基盤局 - 情報通信政策研究所 - 総合通信局)- 情報通信研究機構 - 放送倫理・番組向上機構(BPO)

ラジオ放送局 - テレビジョン放送局

日本放送協会 - 放送大学学園 - 基幹放送事業者特定地上基幹放送事業者) - 一般放送事業者

基幹放送局提供事業者 - 電気通信事業者 - 認定放送持株会社 - 有料放送管理事業者 - 放送番組センター

 

総務副大臣、総務大臣政務官の記者会見。バックパネルにシンボルマークが描かれている。