サーバ

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サーバ または サーバー: server)は、クライアント(と呼ばれるコンピュータやソフトウェアや人)のリクエストに応じてデータやサービスを提供するソフトウェア、あるいはその機能を果たすコンピュータのことである。

コンピュータ分野のクライアントサーバモデルでは、クライアントからの要求に応じて、データや処理結果などを提供する機能を果たす側のシステムやソフトウェアのこと。本稿ではこの意味で記載する。サーバにはファイルサーバメールサーバWebサーバなど多数の用途や種類がある。更にサーバ用のコンピュータ機器(ハードウェア)には、多種多様の物が存在する。

複数のコンピュータ(やソフトウェア)の間の関係を「client クライアント、お客 」と「server お仕えする人、奉仕する人」という関係に喩えて英語でこう呼ぶようになり、日本語でもその英語をそのままカタカナに音写して使うようになった。 一方のコンピュータやソフトウェアが何らかの要求(リクエスト)を行い、その要求に応えて、まるでお仕えするかのようにデータやデータ処理などのサービスを提供しているシステムなので「server」と呼んでいる。日本語では「サーバ」「サーバー」の表記揺れがある(技術者寄りの表現は「サーバ」で、国語審議会寄りの表現は「サーバー」である)。

サーバとは、本来はコンピュータネットワークで使用される分散コンピューティング技術の1つであるクライアントサーバモデルでの用語である。サーバはクライアントからの要求(リクエスト)に応じて、何らかのサービス(処理)を提供する側の機能あるいはシステムである。提供するサービスはサーバの種類によって異なり、例えばファイルサーバであれば保管しているファイル(データ)の提供、プリントサーバであればプリンターへの印刷処理の提供、ウェブサーバであればウェブページを構成するHTMLファイルや画像ファイルなどのデータの提供をするなど、さまざまである。

なお、物理的に1台のコンピュータの中に、例えばFTPサーバウェブサーバなど複数のサーバが稼働することもあるし、同様にサーバとクライアントの両方の機能が置かれる事もある。また一部のプリントサーバのように、アプライアンスとしてハードウェアの形態で提供されるサーバも存在する。

1980年代のクライアントサーバモデルおよび概念の普及以来、従来は大型コンピュータ、メインフレームミニコンピュータオフィスコンピュータなどと呼ばれていた、比較的中型から大型のコンピュータ自体も、オープン標準対応への進展もあり「サーバ」と呼ばれる事が増加した。

1960年代まではメインフレームオフィスコンピュータに代表される集中処理が行われていた。当時コンピュータは非常に高価で、研究機関や大企業の専門部署にごく限られた数しか存在しなかった。処理能力も(現在と比べれば)貧弱で、多数の利用者が1台のコンピュータの処理能力を分け合っていた。コンピュータ処理の大半は中央の「ホストコンピュータ」側で行われ、「端末」(ターミナル)側は最低限の画面制御(入力チェック、描画等)しか担当しなかった。

1970年代から1990年代にかけて、分散処理に移行していった。コンピュータの性能が向上する一方で価格は下がるダウンサイジングで、サーバ用ホストマシンを目的別に部課単位で手軽に用意できるようになった。同時にワークステーションパーソナルコンピュータなど高機能な「クライアント」も身近になり、処理の多くを「クライアント」で行い、「サーバはクライアントからの要求を処理する(のみ)」というクライアントサーバモデルが普及した。

1990年代後半から2000年代インターネットが普及すると、サーバはより身近な存在になった。素人でも自宅サーバホスティングサーバを利用するようになった。企業のサーバ用ホストマシン利用も進んだ。しかし、サーバ用ホストマシンの乱立は管理上好ましくないため、サーバ機能をデータセンタなどに集約し、1台のホストマシンの中で複数のサーバプログラムを稼働させる仮想化など新しい形態の集中処理が普及した。

2010年代には、クラウドコンピューティングの普及が進んだ。サーバ用ホストマシンはサービス提供者に集約していく可能性がある。業種によっては、クラウドサービスとオンプレミスの使い分けるというサーバ利用形態が一般的となった[1]。また、IoTという新たなトレンドも生まれ、サーバーで処理するデータは今後も増加していくと見られている。

2008年、世界で約810万台、日本で約60万台のサーバ用のホストマシンが出荷された[2]。2008年に世界で出荷されたサーバ用ホストマシンの2割をマイクロソフトグーグルヤフーアマゾンの4社が購入したという推計もある[2]

サーバソフトウェアは通常、下記のような点に重点を置いている。

サーバ機能を提供する主なソフトウェアの種類には以下がある。

これらサーバ用ソフトウェアは、1台のコンピュータ(ハードウェアやオペレーティングシステム)で複数の種類を稼働させる場合や、ネットワーク上の複数のコンピュータ間で相互に連携する場合がある。また同じ種類のサーバを複数のコンピュータで稼働させてコンピュータ・クラスター構成として、負荷分散スケーラビリティや障害対策とする場合もある。

サーバ用に使用される主なオペレーティングシステムには以下がある。これらには現在は、上記サーバ機能のいくつかは標準で含まれている。

サーバソフトウェアを稼働させることに特化したホストマシンとして販売されているハードウェアは、機種やモデルにもよるが、個人向けコンピュータと比較して以下の特徴がある。

サーバとして販売されるコンピュータ(ハードウェア)には、多種多様の物が存在する。

アーキテクチャによるサーバの分類には以下がある。

上記の分類の他に「大規模な企業向けのサーバ」との意味で「エンタープライズサーバ」との呼称も使われるが、実際のアーキテクチャはメーカーにより異なり、ハイエンドのPCサーバを指す場合、メインフレームフォールトトレラントコンピュータなど専用のコンピュータを指す場合、それらを総称する場合など、さまざまである。

また以上の他、NASなどのネットワーク・アプライアンスもサーバの分類に含まれる場合がある。

筐体の形状による分類には以下がある。

サーバは複数のクライアントからの要求に対してサービスやリソースを提供する。クライアントサーバモデルのイメージ図